【8か月合格メソッド】中小企業診断士に短期合格する秘訣3選

本記事では中小企業診断士に短期合格する3つの秘訣についてお伝えします。

この秘訣を参考にすれば、働きながらでも短期間で難関資格である中小企業診断士試験に合格することが可能です。

ぜひ、最後まで読んでみてください。

目次

短期間で合格するための秘訣とは?

本題に入る前に、「短期間」と「秘訣」というキーワードについて以下のとおり定義します。

短期間とは?

本記事では、勉強を開始してから2次試験に合格までに要した期間が1年間未満であることを短期間と定義しています。

具体的には、10月以降に勉強を開始して年が明けた8月に1次試験に合格、その2か月後の10月に2次試験に合格することを目指します。

私自身、2025年3月から勉強を開始してその年の10月に2次試験に合格しましたので、8か月間の短期合格を果たしております

8か月間の短期合格を果たしておりますが、私には以下の事前知識がありました。

  • 日商簿記2級:基礎的な会計知識はあったので、1次試験の財務・会計と2次試験の事例Ⅳで有利
  • 財務知識:仕事上の経験からNPVやキャッシュフローの知識があったので、2次試験の事例Ⅳで有利
  • 応用情報技術者:1次試験の経営情報システムが免除されるので、1次試験の受験科目が1つ少ない

秘訣とは?

本記事で紹介する秘訣とは、短期合格するための戦略やマインドセットのことであり、個別の問題に対する具体的な解答例や解法テクニックではありません。

多くの資格試験に短期合格してきた私の経験上、合格するための戦略やマインドセットは、中小企業診断士試験に限らずその他の多くの資格試験に共通することであり、個別の解法テクニックより重要だったりします。

本記事では、その他の資格試験にも応用できる短期合格に必要な戦略とマインドセットをお伝えします

中小企業診断士に短期合格する秘訣3選

中小企業診断士に短期合格する秘訣3選は以下のとおりです。

  1. 1次試験は一発合格を狙う
  2. 過去問から勉強を始める
  3. 2次試験の勉強開始は1次試験が終わってから

#01:1次試験は一発合格を狙う

中小企業診断士に短期合格するための1つ目の秘訣は、1次試験は一発合格を狙うことです。

短期合格するための秘訣なので一発合格を狙うのは当たり前なのですが、大事なことなのであえてお伝えします。

中小企業診断士は1次試験7科目、2次試験4科目と科目数が多く合格に必要な勉強量が膨大です。

特に1次試験では7科目という科目数の多さから、複数年計画での全7科目合格を勧める方もおられます。
しかし私は、1次試験こそ一発合格を狙うべきだと考えています。

その理由をご説明する前に、1次試験の合格基準と科目合格による免除のルールをおさらいします。

合格基準

  • 第1次試験の合格基準は、総点数の60%以上であって、かつ1科目でも満点の40%未満のないことを基準とし、試験委員会が相当と認めた得点比率とします。
  • 科目合格基準は、満点の60%を基準として、試験委員会が相当と認めた得点比率とします。

引用元:中小企業診断士試験の案内

  • 言い換えると、合格基準は全7科目を合計した得点率が60%以上かつ、得点率40%未満の科目が無いことです。
  • さらに、全7科目の合計得点率が60%未満だったとしても、得点率60%以上の科目は科目合格となります。

科目合格による免除

  1. 科目合格の場合は、翌年度(2年目)と翌々年度(3年目)の第1次試験を受験する際、申請により当該科目が免除されます。
  2. 以下の3年目と4年目に第2次試験を受験することができます。

引用元:中小企業診断士試験の案内

  • 言い換えると、科目合格した科目は科目合格から数えて3年目までは受験を免除することが可能で、4年目以降は科目免除の権利を失います。
  • また科目免除は任意なので、1年目に得点率60%以上を獲得して科目免除の権利を得た科目があったとしても、再度2年目に同じ科目を受験することも可能です。
  • 受験すれば確実に60%以上の得点率が期待できる場合は、全体の合計得点率を上げるために、あえて科目免除の権利を放棄し、戦略的に得意科目を再び受験することも可能だということです。

なぜ、1次試験こそ一発合格を狙うべきなのか?

忙しい社会人が働きながらこの難関資格を合格するには、2~3科目ごとに勉強して複数年での1次試験合格を目指すほうが一見すると合理的に見えます。

しかし、その考えには大きな落とし穴があります。

以下のケースを考えてみましょう。

A 経済学・経済政策:60点
B 財務・会計:60点
C 企業経営理論:40点
D 運営管理:90点
E 経営法務:60点
F 経営情報システム:60点
G 中小企業経営・中小企業政策:60点

総得点  60 + 60 + 40 + 90 + 60 + 60 + 60 = 430点
総得点率 430 / 700 = 61%  → 合格

全科目を受験したケース1では、C 企業経営理論が合格基準の60点に満たない40点でしたが、D 運営管理の90点でカバーすることにより総得点率は60%を超え見事合格しています。

A 経済学・経済政策:60点
B 財務・会計:60点
C 企業経営理論:40点
D 運営管理:免除
E 経営法務:免除
F 経営情報システム:免除
G 中小企業経営・中小企業政策:免除

総得点  60 + 60 + 40 = 140点
総得点率 140 / 300 = 47%  → 不合格

科目免除を利用したケース2では、C 企業経営理論が合格基準の60点に満たない40点を、その他の受験科目であるA 経済学・経済政策とB 財務・会計でカバーすることができず、総得点率47%で不合格となっています。

悩める受験生

D 運営管理が得意なら、科目免除の権利を放棄して再受験すれば良かったんじゃないですか?

ゆうき

一理ありますが、実はそんなに単純じゃないんです。

科目合格したのが得意科目であれば、科目免除の権利を放棄して翌年度以降に再受験する戦略は一見理にかなっているように思えます。
しかし、そこには大きな落とし穴があります

ケース2の場合で、受験前にD 運営管理で高得点を獲得することが分かっていれば、科目免除の権利を放棄して再受験することは確かに有効な方法です。
しかし、受験前にこれから受験するテストの点数が分かるわけがないですよね。

いくら得意科目といえど本番で何点取れるか分からない訳ですから、特定の得意科目で総得点をカバーすることありきの作戦はリスクでしかないです。

もしかすると本番では、再受験した得意科目のD 運営管理が難化して60点しか獲得できないかもしれません。

次のデータをご覧ください。

過去10年間の1次試験合格率

年度経済学・経済政策財務・会計企業経営理論運営管理経営法務経営情報システム中小企業経営・政策
H28年29.6%21.6%29.6%11.8%6.3%8.5%12.5%
H29年23.4%25.7%9.0%3.1%8.4%26.6%10.9%
H30年26.4%7.3%7.1%25.9%5.2%22.9%23.0%
R元年25.8%16.3%10.8%22.8%10.2%26.6%5.6%
R2年23.5%10.8%19.4%9.4%12.0%28.7%16.4%
R3年21.1%22.4%34.8%18.5%12.8%10.6%7.1%
R4年10.5%13.3%17.3%16.1%26.9%18.5%10.9%
R5年13.1%14.3%19.8%8.7%25.6%11.4%20.6%
R6年14.3%15.1%39.9%26.8%13.2%15.6%5.6%
R7年14.5%8.4%17.3%14.4%18.3%14.2%30.7%

引用元:https://shindanshinavi.net/archives/741

上記のデータを見てみると、どの科目も年度によって合格率にかなりのばらつきがあるんですよね。
要するに、各科目の難易度は毎年変動しており安定していないというです。

ちなみに令和5年度のD 運営管理は合格率が8.7%しかなく、例年と比べて大幅に難化したようです。

もしあなたが、令和5年度にD 運営管理で90点以上を獲得するつもりで試験に挑んでいたら、どんな結果になったでしょうか?
令和5年のD 運営管理で90点以上を獲得するのは相当困難だったことは、容易に想像できます。

一方で、同じく令和5年度のE 経営法務は例年と比較すると易化したようです。
令和5年度に限れば、難化した得意科目のD 運営管理ではなく、易化したE 経営法務で得点を稼ぐ戦略ほうが現実的だったのかもしれません。

ある年度に科目合格したとしても、翌年に再び全科目受験することを推奨しているわけではありません。

私がお伝えしたいのは、初受験する年度から科目合格狙いありきで計画を立てたとしても、各科目の難易度は年度ごとの異なるため、計画通りに狙った年度に・狙った科目で・狙い通りの点数を獲得することが難しいということです。

言い換えると、どの科目が得点源になって、どの科目が足を引っ張ることになるのか、受験してみなければ分からないのです。

それなら、チャレンジする前から一発合格を諦めて科目合格を目指すより、初受験から全7科目の一発合格を狙うほうが合理的ではないでしょうか。

全科目合格を目指したものの不運にも科目合格であった場合は、その時に初めて科目免除を利用するか判断すれば良いんです。
科目免除は、全科目一発合格を目指したものの残念ながら失敗した際の救済策であり、最初から目指すものではないと考えています。

この章のまとめ
  • 1次試験では、全7科目一発合格を狙う。
  • どの科目が得点源になって、どの科目が足を引っ張るのか予測することは困難。
  • 科目免除は全科目一発合格に失敗しときの救済策であり、最初から目指すものではない

#02:過去問から勉強を始める

中小企業診断士に短期合格するための2つ目の秘訣は、過去問から勉強を始めることです。

初めて中小企業診断士の勉強をするとき、あなたなら何から始めますか?

参考書を読む?

予備校の講義を受講する?

正解はいきなり過去問を解くことです。

悩める受験生

いきなり過去問に挑戦しても、何も分からないと思います。

ゆうき

分からなくても過去問から始めるのが最も合理的です。

過去問から勉強を始めるのは、世間で一般的に勉強が得意と言われている人たちの多くが採用している方法です。
それだけ合理的で実績のある方法だということですね。

これからその理由をご説明します。

なぜ過去問から始めるのが最も合理的なのか?

あなたは目的地に向かう時に、何のあてもなく歩き始めますか?
そんなことはないはずです。
おそらく事前に目的地までの道順を調べて最短ルートで進もうとするはずです。

よくある例えですが、資格試験においても同じことが言えます。

ゴールが決まっている資格試験において、過去問に目を通さず参考書や予備校の講義を受講するのは、目的地までの道順を把握しないまま、あてもなく歩き始めているのと同じです。

かなり大雑把に言えば、試験に合格するためには、自分が受験する年度の試験で出題される問題を把握し、その問題だけを解けるようになればいいんです。
これが、目的地までの最短ルートです。

それでは、どうやって試験に出題される問題を、事前に知ることができるのでしょうか?
そんなこと、できるわけがありません。

しかし、自分が受験する年度に出題されそうな問題を知ることはできます。
それが過去問なのです。

  • 過去問を活用して、あなたがこれらチャレンジしようとしている資格試験のゴールを知る。
  • ゴールを知り、その試験で合格点(中小企業診断士の場合は得点率60%)を獲得するための戦略を考える。
  • そうすれば、ゴールまで最短ルートで歩き始めることができます。

参考書で基礎を固めてから過去問に挑戦する勉強方法は、一見正しい勉強法に思えますが、資格試験に合格するという目的を考えると、とても非効率な勉強方法なのです。

参考書や予備校の講義などの、過去問以外の勉強が無意味という訳ではありません。

私がお伝えしたいのは、まず過去問でどんな問題が出題されるのか確認して、重要な分野とそうではない分野を把握してから参考書や予備校の講義を受講すれば、メリハリをつけて勉強できるという意味です。

私が過去問の重要性を認識したのは、株式会社サイトビジット代表取締役の鬼頭政人氏の影響が大きいです。
鬼頭氏はこれまで東京大学、司法試験、日商簿記1級などの難関試験に合格してきた実績があり、そんな勉強のスペシャリストも過去問の重要性を強く主張しておられます。

【鬼頭氏のコメント(抜粋)】

試験の主催者によって、問題とその解答(またはその指針)が公開されている試験については、過去問をベースに勉強することが王道であり、最短合格の勉強法である

引用元:https://www.shikaku-square.com/media/yobishiken/071-past-questions-how-to-study/

過去問から勉強を始めるときの注意点

いきなり過去問を解く際に注意すべきポイントを3つお伝えします。

  1. 解けなくて良い
  2. 出来るだけ早く1周する
  3. 〇×チェックを付ける

過去問から勉強を始めるときの1つ目の注意ポイントは、問題を解く必要はないことです。

当たり前ですが、いきなり問題を解けるわけがないです。
過去問から勉強を始める目的は、過去問を解くことではなくゴールを知ることです。
どんな分野が、どんな頻度で、どんな形式で出題されているのか、問題の傾向を把握すれば十分です。

過去問から勉強を始めるときの2つ目の注意ポイントは、出来るだけ早く過去問を1周することです。

1つの問題に時間をかけて、そのときには理解したつもりでも1週間したら忘れています。

資格試験は試験日が決まっているため時間との勝負です。
ちょっと考えて分からなければ、さっさと解答を確認して次の問題に進みましょう。
試験当日までに解けるようになっていればいいんです。

過去問から勉強を始めるときの3つ目の注意ポイントは、〇×チェックを付けることです。

解けた問題には〇、分からなかった問題には×などのチェックを必ず付けましょう
試験勉強のゴールは、今まで分からなかった問題を解けるようになることです。
ですから、理解した問題を繰り返し解いてもゴールに近づいていないんですよね。

繰り返しになりますが、資格試験は試験日が決まっているため時間との勝負です。
解ける問題に再び手を出して貴重な時間を浪費しないようにしましょう

この章のまとめ
  • いきなり過去問を解くことが、最も合理的な勉強方法
  • 過去問より先に参考書や予備校の講義で勉強を始めるのは、目的地までの道順を把握しないまま、あてもなく歩き始めているのと同じ
  • 過去問でどんな問題が出題されるのか確認して、重要な分野とそうでもない分野を把握すれば、メリハリをつけて勉強できる

#03:2次試験の勉強開始は1次試験が終わってから

中小企業診断士に短期合格するための3つ目の秘訣は、2次試験の勉強は1次試験が終わってから始めることです。

8月の1次試験合格、そして10月の2次試験合格を目指して勉強のスケジュールを立てる際に、よく迷うポイントがあります。

それは、2次試験の勉強はいつから開始すればよいのか?という問題です。

単刀直入に言いますと、2次試験の勉強開始は1次試験終了後でも間に合います

ですが、みなさんは以下のようなことが心配になるのではないでしょうか。

心配なポイント

1次試験が終わった8月から2次試験の勉強を開始すると、10月の2次試験に間に合わないのではないか?

ここからは心配なポイントを解消するために、2次試験の勉強開始は1次試験終了後からでも間に合う理由をご説明します

なぜ2次試験の勉強開始は1次試験終了後でも間に合うのか?

理由1:時間をかけるべき科目は事例Ⅳだけ

2次試験の勉強開始が1次試験終了後でも間に合う1つ目の理由は、2次試験の事例Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳのうち、十分な勉強時間が必要な科目は実は事例 Ⅳだけだからです。
というより、事例Ⅰ・Ⅱ・Ⅲは時間をかけて勉強しても得点に繋がりにくいコスパの悪い科目です。
そのため、事例Ⅰ・Ⅱ・Ⅲはそれなりの勉強量で留めておき、その時間を事例 Ⅳに割いたほうが得策だということです。

以下をご覧ください。
これは大手予備校が2次試験について解説しているページの抜粋です。

各事例の特徴

2次試験攻略のポイント

1.与件文から全ての情報を抽出する力を鍛える

2次試験では、自分の知識や経験ではなく、与件文に書かれた情報をもとに解答を作成する必要があります。
記載されていない情報を推測して書くと、減点対象になることもあります。
キーワードの抜き出し、要点の要約など、精読トレーニングが効果的です。

2.設問の意図を正確に読み取る

設問は「何を答えるべきか」が明確に設定されています。
動詞や条件に注目し、「問われている内容」と「与えるべき答え」のズレをなくすことが重要です。
過去問を使って設問分解の練習をすると、読解力が養われます。

3.一貫性のあるストーリーを意識して記述する

解答は論理的で一貫性があることが求められます。
設問1で述べた内容と設問3の答えが矛盾していると、大きな減点につながります。
設問ごとの流れや因果関係を意識して、ストーリーを組み立てましょう。

引用元:https://www.agaroot.jp/shindanshi/column/secondary-test/

ざっくりいえば、事例Ⅰ・Ⅱ・Ⅲは文章読解力が求められる論説問題例 Ⅳは財務会計知識が求められる計算問題です。
ここからは、事例Ⅰ・Ⅱ・Ⅲと事例 Ⅳに分けてご説明します。

■ 事例Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ

上記の大手予備校が作成した2次試験攻略ポイントは、主に事例Ⅰ・Ⅱ・Ⅲを意図しています。
何かお気づきになることはあるでしょうか。

これって完全に国語のテストですよね。

高校時代を思い出して頂きたいのですが、現代文の偏差値を上げるのって難しくなかったですか?
そうです。事例Ⅰ・Ⅱ・Ⅲに必要な読解力や文章力などいわゆる国語力を向上させるのは、とても時間がかかるんです。

短期合格が目的なら、勉強しても得点に繋がりにくい事例Ⅰ・Ⅱ・Ⅲに時間を割くのは得策とは言えません

事例Ⅰ・Ⅱ・Ⅲの対策を全くする必要がない、という意味ではありません。

私がお伝えしたいのは、事例Ⅰ・Ⅱ・Ⅲの対策を全くする必要がないことではなく、貴重な1次試験の勉強時間を割いてまで、得点に繋がりにくい事例Ⅰ・Ⅱ・Ⅲを勉強するのは得策ではないということです。

しかし、こんな疑問が湧くのではないでしょうか。

国語力を向上させるのに時間がかかるなら、なおさら早めに勉強を開始すべきでは?

いいえ。1次試験前は事例Ⅰ・Ⅱ・Ⅲより1次試験の勉強を優先すべきです。

少し早めに勉強を開始したところで、事例Ⅰ・Ⅱ・Ⅲの大幅な得点アップは望めないからです。

ただし1次試験対策バッチリで時間に余裕があるなら、早めに事例Ⅰ・Ⅱ・Ⅲの勉強を開始するのはアリだと思います。

1次試験の後から事例Ⅰ・Ⅱ・Ⅲの勉強を始めて10月の2次試験に間に合うの?

間に合います。

事例Ⅰ・Ⅱ・Ⅲで90点以上の高得点を狙うのであれば話は別ですが、合格基準は60点です。60点狙いなら十分に間に合います。

■ 事例 Ⅳ

事例 Ⅳは事例Ⅰ・Ⅱ・Ⅲとは状況が異なります。

具体的には、事例 Ⅳに求められるのは国語力でなく財務会計知識と計算力だということです。
計算力といっても複雑な計算は不要で、やり方さえ理解してしまえば文系・理系問わず誰でもマスターできます。

言い換えると、事例Ⅰ・Ⅱ・Ⅲとは異なり、事例 Ⅳは勉強すればするほど得点が伸びるコスパの良い科目なのです。

それなら、事例 Ⅳだけは1次試験前から勉強を開始したほうがよいと思われるかもしれません。

ここは意見が分かれるポイントであり、事例 Ⅳだけは早めに勉強を開始することを勧める方もおられます。
しかし私は、事例Ⅰ・Ⅱ・Ⅲと同じく 事例 Ⅳも1次試験後からの勉強開始で十分に間に合うと考えています。

その理由は、事例Ⅰ・Ⅱ・Ⅲの勉強量を60点前後を取得できる程度に留めておけば、1次試験終了後からでも事例 Ⅳの勉強時間を十分に確保することが可能だからです。

さらに事例 Ⅳの出題傾向はパターン化されているため、やり方次第では80点以上の高得点を取得することも可能です。
仮に事例Ⅰ・Ⅱ・Ⅲで平均60点を下回ったとしても、事例 Ⅳでカバーできます。

早めに勉強を開始して事例Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳの全科目で網羅的に合格点を狙うよりは、コスパの悪い事例Ⅰ・Ⅱ・Ⅲはそれなりの勉強量に留めておき、コスパの良い事例 Ⅳに時間を割いて高得点を狙う戦略のほうが賢い戦い方です。

理由2:十分な合格実績がある

2次試験の勉強開始が1次試験終了後でも間に合う2つ目の理由は、1次試験終了後に2次試験の勉強を開始した方でも、たくさんの合格実績があることです。

下記の表をご覧ください。

引用元:https://rmc-oden.com/blog/archives/208313

これは一発合格道場のホームページの抜粋ですが、2次試験の勉強開始時期と最終的な結果に関連性はありません
むしろ、1次試験後に2次試験の勉強を始めたメンバーのほうが最終結果が良いようです。

これだけで、2次試験の勉強開始は1次試験後でも間に合うと断定するのは難しいことは理解しています。
そもそもサンプルが少なすぎますし、計算力や国語力などの16代目メンバーが持つ前提条件の違いや、家庭環境に起因する勉強時間の違いなど、複合的な要因が重なった結果だと思います。

しかし“2次試験の勉強をいつから始めるか問題”は、人によって考えが真っ二つに分かれているのが実情です。
それは、1次試験後に2次試験の勉強を開始して合格した先人たちが沢山存在することの裏返しでもあります。

それなら、始める前から2次試験の勉強が間に合わなかったことを心配するより、1次試験終了後から2次試験の勉強を開始した先人たちは、どうやって最終的に合格を勝ち取ったのか考えるほうが建設的です。

この記事をお読みいただいているみなさまは、日々の忙しい仕事の合間を縫って自己啓発の時間を捻出し、短期合格を目指している方々だと思います。
それなら、1次試験前からじっくり時間をかけて勉強して合格した事例よりも、短期間で合格を勝ち取った事例を参考にするべきです。

理由3:1次試験不合格リスクを負うほどの価値はない

2次試験の勉強開始が1次試験終了後でも間に合う3つ目の理由は、1次試験の勉強よりも、2次試験の勉強を優先するのはリスクが高いことです。

当たり前なのですが、1次試験前に2次試験の勉強に時間を割けば、必然的に1次試験の勉強時間は減ります。
1次試験の勉強時間が減れば、1次試験の合格確率は下がります。
言い換えると、早めから2次試験の勉強を始めると1次試験の不合格リスクが高まるということです。

2次試験の勉強を早めに開始することに、1次試験の不合格リスクを負うほどの価値はあるのでしょうか?

私は、その価値は無いと考えています。

理由1でご説明したとおり、事例Ⅰ・Ⅱ・Ⅲは勉強しても得点に繋がりにくいコスパの悪い科目です。
得点アップが望めない事例Ⅰ・Ⅱ・Ⅲの先取り勉強と、1次試験の不合格リスクを天秤にかけてください。
1次試験が終わるまでは、1次試験の勉強を優先すべきです。

事例 Ⅳに関しては、勉強すれば得点アップに繋がる科目ではありますが、理由1のとおり1次試験が終わった後に勉強を開始しても十分に間に合う、というのが私の考えです。

本当に何もしなくてよい?

本当に1次試験終了後まで2次試験の対策を何もしなくてもよいのか、心配になりませんか。

実は、1次試験前に取り組んでいただきたい2次試験に向けた準備があります。
それは、以下のとおりです。

  1. 出題形式の把握
  2. 解法テクニックの調査
  3. 勉強スケジュールを立てる

上記の2次試験に向けた3つの準備は、1次試験終了後にスタートダッシュを切るために必要な準備です。
これから、一つずつ解説します。

準備1:出題形式の把握

1次試験前にすべき2次試験準備の1つ目は、出題形式を把握しておくことです。

実際に問題を解く必要はありませんが、どんな問題が出題されるのかは事前に把握してください。
与件分の分量、解答欄の文章量、設問の問われ方、制限時間などを事前に把握しておけば、1次試験終了後にスムーズに2次試験の勉強を始められます。

準備2:解法テクニックの調査

1次試験前にすべき2次試験準備の2つ目は、解法テクニックの情報を集めておくことです。

過去の合格者の解答テクニックを情報収集してください。

例えば以下のテクニックです。

  1. 解答の時間配分
  2. 蛍光ペンの使い方
  3. 問題用紙の破り方
  4. ・・・・

上記は一例ですが、インターネットで検索すると他にも沢山の解法テクニックがあります。
1次試験終了後に情報収集を始めると出遅れてしまうので、スタートダッシュを切るために事前に情報収集することをおすすめします。

準備3:勉強スケジュールを立てる

1次試験前にすべき2次試験準備の3つ目は、勉強スケジュールを立てることです。

2次試験の勉強スケジュールは1次試験前に立てておく必要があります。

最低でも以下の3つは事前に計画してください。

  1. 使用する参考書
  2. 10月の2次試験から逆算した週次計画
  3. 平日と休日の時間割


特に、使用する参考書は事前に決めておき、あらかじめ入手しておいてください
1次試験終了後に参考書を探し始めて注文すると、スタートダッシュを切れなくなるので注意が必要です

この章のまとめ
  • 2次試験の勉強開始は1次試験終了後でも十分に間に合う。
  • 事例Ⅰ・Ⅱ・Ⅲは、早めに勉強を開始しても大幅得点アップは難しい。
  • 事例 Ⅳは勉強すれば得点に繋がるコスパの良い科目であり、出題形式がパターン化されているので、1次試験終了後から勉強を開始しても十分に間に合う。
  • 1次試験終了後まで2次試験の勉強は不要だが、2次試験に向けた準備は必要。

まとめ

今回は、中小企業診断士に短期合格する3つの秘訣についてお話しました。

  1. 1次試験は一発合格を狙う
  2. 過去問から勉強を始める
  3. 2次試験の勉強開始は1次試験が終わってから

この3つを意識すれば、日々の仕事に忙しい社会人であっても短期合格できるはずです。
ぜひ参考にしてみてください。

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